ボクの昼間の仕事は、毎年の事ですがGWから6月いっぱいまでがギザ怒濤の繁忙期。7月に入りやっとこさっとこ落ち着いてきました。やれやれ。
そんな忙しかったにも関わらずTシャツを制作致しました。藤枝のクーキーズというアメリカンダイナー風カフェレストランのTシャツです。クーキーズは21年の歴史を持つ人気店でしたがこの度閉店する事となりまして、「メモリアルアイテムとしてTシャツを作りたい」と2代目オーナーのDOOJI BOY(ドージーボーイa.k.a.ドジ村くん)からご依頼を受けた次第であります。
以前このお店のオーナーがドジくんに代替わりした時にショップカードなどを作らせていただきまして、その時に「ちゃーりー2な(仮」という某ツナ缶のキャラクターを無断使用したんですが、まぁそれをまた使ってTシャツにしたいとのリクエストでした。
しかしこのマグロ、パッと見ただけでも色数が多い。Tシャツにプリントするにはザックリ赤・青・白・黒の4色が必要で、綺麗な色目にするにはさらに色数を増やせば増やすほど良いのですが、インク1色ごとに使用するシルクスクリーンの版が1枚必要となり、どんどんコストが上がっていってしまいます。しかし今回制作費を出すのはボクじゃありません!しかもメモリアルってことで一切手を抜きたくない!てなわけでオモテ5版・ウラ1版の合計6版!!!のブルジョアなTシャツを作る事となりました。
そして構想数週間・・・。以前この店にハンバーガーがメニューに加わった時に告知ビラで使ったキャラ(雑誌MADのキャラクター、アルフレッドEニューマンの顔にBIG BOYの体をくっつけたやつ)をドジ君の分身として使用する事にして、まずバックプリントからイメージを組み立てていきました。
そこでまず豆知識として知っておいていただきたいのがこのちゃーりーというマグロ君についてです。
(↓これ見て!)
ちゃーりーは『すたーきすと』という缶詰メーカーのツナ缶になりたくて、自分はGOOD TASTE(趣味の良い)なマグロであるとアピールしています。そのためにテニスをしたり詩を読んだり絵を描いたり色んな事をしているのですが、いざ『すたーきすと』の釣り針に釣られようとするといつも針に逃げられてしまいます。
すたーきすとが欲しいのはGOOD TASTEな(趣味の良い)ツナではなく、TASTE GOODな(おいしい)ツナだという訳です。
こんなところを踏まえて出来上がった今回のTシャツの図案はこちら。
<表面>
ちゃーりー「なぁ、僕クーキーズで働こうと思ってるんだ」
黄色い魚「キミにクーキーズのホットドッグみたいな美味しいものが作れるのかい?」
たこ「店長のDOOJI BOY(ドージーボーイ)は味にうるさいって聞くぜ」
ちゃーりー「だったら大丈夫!なんたって僕はGOOD TASTEな魚だからね」
(と言ってクーキーズの釣り針をつかむちゃーりー)
<裏面>
(フライになったちゃーりーを皿に載せて運ぶDOOJI BOY)
『私達は美味しいもの、趣味の良いものをお出しします。クーキーズ』
・・・と、こんな内容です。
で!誤解してもらっては困るのが、カラーの原稿をプリント屋さんに丸投げするワケじゃないんです。この図案のために僕が作った版はこんだけ。
どの色から敷いていくか考えた上で、刷る時に微妙なズレが生じる事も計算しつつ、下に敷く色の範囲を微妙に広めにしたり狭めにしたり・・・。そんでバックプリントは単色なので、ボディによって黒インクで刷る時と白インクで刷る時とでは色が反転するので、これも版を2種類つくらなけなければならないのです。
さらにボクの作業の手を離れたあとのプリント現場では、赤インクを刷る時にアミ部分とベタの部分とでインクを落としたくなかったり落としたかったりという仕上がり具合の問題が出てきて、最初に刷り始めの様子をプリントスタジオへ見に行った時に「あ〜仕上がりはこんなもんか・・・」と正直内心思ってたんだけど、結局現場の判断でアミ部分はもう1版別に作って刷る事にしてくれて、結果綺麗な刷り上がりとなったのです。オモテだけで6版だよ、ろ・っ・ぱ・ん!このプリントをしてくださった
フットロッカー様はホントすばらしい!こういうところが4年前に亡くなった先代の社長、奥津さんの遺志を確実に受け継いでらっしゃいます。感謝の気持ちを込めまして、奥津さんを飲みに連れて行くという約束を果たせなかったかわりにビール1ケース贈らせていただきました。
おっと、話が別の方向へ行ってました。クーキーズはTシャツのバックにも書いた通り、ほんとに美味しくて趣味がよい店でした。楽しい人で有名だったクーキーズ創業者の前オーナーさんのことは僕は知りませんが、2代目オーナーのドジ村くんという人物は知識が豊富で人当たりも良くて一見しっかり者のデキる男…のような反面とんでもないドジ男な一面も持っていて、そんなところが代替わりしたクーキーズにもお客さんを呼んだのでしょう。クーキーズが閉店すると聞きつけ、昔からのお客さんから今のお客さんまで、終業を間近に控えたクーキーズにはゾクゾクと人が詰めかけてきました。
そして6月21日のクーキーズ最終日は、通常営業はせずに店舗の中と外を使って街角アメリカンフェスティバルが行われました。
当日の朝は雨が降っていたので「どうなっちゃうんだろ…」と思いましたがお昼頃から雨もあがりお客さんも大勢やってきて、今回作ったTシャツをさっそく着てきてくれてる人もたくさんいて、大盛況のうちにクーキーズは21年の幕を下ろしました。DOOJI BOYの次なるアクションに期待です。ぱしゃり。